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2009/09/06

ここまで読むことが苦しい本は久しぶりでした

内容についていけないから読みづらいという本とか、読んでいて悲しくて苦しいという本はありましたが・・・

世界の貧困に苦しむ地域・人たちに支援してきた著者の経験を淡々と書いた本です。

淡々と事実をそのまま書いている内容が、脚色その他がないだけにしっかりと読み手の心に世界の貧困の標準というものを伝えてくれます。

子供がHIVにかかったと分かったら、食べさせることをしなくなる母親
子供をもうけても父親が消えることが多く、そうすると子供を抱えた母親は売春するしかなくなる
とにかく横領・泥棒・怠惰が多い
思考範囲が親族・部族で留まるため、他人のために何かをするという発想がない
貧困に苦しむのは特定の人ではなく、地域全体
そういう国に援助をしても、途中でピンハネされることは間違いない
政府高官や大統領の私腹を肥やすだけ

どうやって最低の仕事量で最高の報酬を得るかを常に考えるというところもありました。著者が奥地に行く際に飛行機をチャーターしたところ、操縦・整備その他人命に直接関係する業務はすべて白人で、事務的なところにだけ黒人が雇われているという事実。人が監督していないと手を抜くので、ともでじゃないけど任せていたら命が危ないということなのですが・・・。

とにかく、日本で言われるところの貧困などは天国のようなものと感じてしまいました。

そういうものが全編を覆っていますので、読み進めるうち、はじめはそのものすごい内容をどんどん飲み込んだものの、その飲み込んだものが胃の中で膨張してだんだん苦しくなる。でも、もっともっと飲み込みたいという欲求には逆らえない・・・。結果、読むことが苦しくなってくる。

印象に残っているのは、貧困がその国や社会にどのように広がっているかを表現するところで、


べっとり
 


べったり

という形容詞が使われていること。

内容が内容だけに、乞食の体にこびりついた垢のような、そういうイメージが浮かんでくる、最高の表現だと感じました。

乞食の体にこびりついた垢も、お風呂に入り体を洗って清潔な衣服を身に着ければなくなりますが、そのあと乞食の生活を続ければいずれまた以前のように垢にまみれてしまいます。問題はここにあるんでしょう。以前のような生活をせざるを得ない現状、またその現状に対する無力感、疑問を持たない・持てない環境。

どうしたらいいなどと軽々には言えない、どうしようもない現状。植民地支配から脱出したように見えているアフリカその他の貧困国も、どちらがよかったのか・・・。今のところ歴史はどうでしょうか。この本にも書かれていることですが、独立して数世代経過してもひとり立ちできないということは、そもそもひとり立ちできる能力がなかったということだと。じゃぁ、どうすればいいのか?まさか植民地に逆戻りということにもできませんから国連などの国際的な支援でということになりますけど、暴言承知でいいますが、もしかしたらそれは国を挙げた乞食に成り果てることにもなりかねない、諸刃の刃です。

支援をしてもいいんだけど、自立につながる支援を中心にしないと。素人としてはそれくらいしか・・・。

教育第一と言っている間に飢餓や病気で死んでしまう実情を前にしては、食べる心配をしないでもいいようにすることが喜ばれるんでしょうか?病気で死なないように医療施設を充実させることが喜ばれるんでしょうか?

読んだあとに「こうだよな」という自分としての結論のようなものさえ持てない本は初めてのような気がします。
 


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